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# ツナボニコレクションズ(Tunaboni Collections)公式ブログ

# mariageわんにゃん発売まであと12日!達己と涼のショートストーリー

mariage-わんにゃん-(CVテトラポット登/切木Lee)の発売まであと12日となりました。
こちらは作品のキャラクター達己と涼にバレンタインプレゼントをくださった方へのお礼状のSSに加筆修正したものです。
2018年の2月のネタでいろいろ時期外れですが、ご興味のある方はぜひどうぞ!

mariageシリーズ公式サイトはこちら
わんにゃんのページ(サンプルボイス公開中)はこちら



「甘苦ショッピング」(達己編)

-たっちゃん、デパートにつきあってもらえるかな?
「いいけど。何を買うの?」
聞けば営業所の男性社員宛てのチョコレートの手配を頼まれたと言う。
気前のいい所長から『福利厚生費から出すからちょっといいものにして』とリクエストされたとのこと。
峯岸さんは美味しいものを知ってそうだから、と言われたらしい。
「それ微妙にプレッシャーだね」そうなの、と不安げなおまえ。
よし、そういうことなら我が家の威信にかけて選んでみましょう、ということでデパートのバレンタイン特設会場に赴いた。

熱気が凄まじい会場の人波を縫うように歩く。
奥さんは明らかに多種多様の商品に目移りしている模様。うんうん、想定内。
その中で日本初上陸らしいチョコレートに目星をつける。
「ひとつ買って味見をしてみようか?」と言うと、ぶんぶんうなずく。
やっぱり自分が食べたいんだよね?うん、それも想定内。

休憩所のベンチで買ったばかりの箱を開けてみる。
プラスチックチョコレートというのだろうか、鮮やかな色彩が工芸品のようだ。
食べるのが惜しくなるが、そこは画像で保存するということで、パシャリ。
-すごく美味しいね
「うん、美味しいね」
幸せの甘いもぐもぐタイムにふたりの顔がほころんだ。

これにしよう、と決めて会場に戻るとその売場に人だかりが出来ている。
「うわ、すっごい混んでる!日本初上陸だから?」
-さっきはこんなに混んでなかったのに!

……そしてその結果。
予算内の品物は人数分の確保ができないことがわかり、峯岸家は敗退、涙を飲んでほどほどの品物を手に入れたのだった。
次の試合(?)はがんばります!  

(了)


「試されるチョコレート」(涼編)

今日はバレンタインデーというとてもめでたい日だが、就業時刻が過ぎたにもかかわらず嫁が帰ろうとしない。
「おまえ抱えてる仕事があるの?」と尋ねると、いいえと首を横に振る。
なんだろう……あ、もしかして。
「わかった、俺宛にチョコレートを用意してなかったんだろ。いいぞ、気にしなくても」
そう言ってもその表情は晴れない。

「そうだな、とりあえずチョコペンを用意してくれればいい」
-?どういう意味ですか?
「おまえの全身にチョコペンで絵を描いてだな、それを俺が舌で」
-涼さん、やめて?……ちゃんとチョコレートはあるんですよ
「じゃ、何を悩んでるんだよ」
-ちょっとしたコラボを思いついて……実行したんですけど、なんだか失敗作のような気がして
「どういうこと?」
-涼さんハンバーグ好きでしょ?で、今朝下ごしらえしてきました
「おう、いいねぇ。それに何の問題があるの?」
-……チーズの代わりにホワイトチョコを真ん中に入れたんですよ……よくよく考えるとどうなのかなって
「え」

ひよこは申し訳なさそうな顔で俺をじっと見ている。
-でも、美味しい可能性も否定できないんです。チョコトンカツなるものも世の中には存在するらしいので……
「へ、へぇー……」
-作っちゃっていいですか?

ひよこの飽くなき探究心。そこは褒めてやらねばならん。だが。
……俺は愛を試されている
さあ、どうする樋口涼!                  

(了)

# 「ファム・ファタール・シリーズ」Twitterサイン色紙キャンペーンのお知らせ(3/7まで)

平素は格別のご厚情を賜りまして誠にありがとうございます。
「ファム・ファタールVol.3冬の狗」の発売を記念して、本日より3/7(水)23:59までTwitter上でサイン色紙キャンペーンを行います。

【キャンペーン内容】
シリーズ作品の感想をつぶやいた方に抽選で出演者の連名サイン色紙をプレゼントします。

Vol.1覚醒:土門熱/宝殿亭ガツ芯(1名様)
Vol.2狂夏:櫻井真人/佐和真中(1名様)
Vol.3冬の狗:湯町駆/茶介(2名様)

【キャンペーンの参加方法】
1.弊社Twitterアカウント @tunaboni_info をフォロー
2.サイン色紙キャンペーンのツイートをRT
3.ハッシュタグ 「#ファムファタ覚醒」 「#ファムファタ狂夏」 「#ファムファタ冬の狗」をつけて、どれか一つ作品の感想をつぶやいてください

・参加される場合は公開アカウントからでお願いします
・抽選は3/8に行います。
・当選者の方にはTwitterのDMでお知らせします。弊社アカウントからのDMを受け取れるように設定をしてください。

皆様のご参加をお待ちしております!

# 愛妻の日ショートショートストーリー

1/31は「愛妻の日」だそうです。mariageシリーズの愛妻家たちが1/31をどう過ごしたのかというお話です。

aisainohi.jpg
mariageシリーズサイトはこちら


【峯岸家編】

達己「おくさーん、ただいまー。これプレゼントでーす(がさっと花束を渡す)」
-綺麗……どうしたの、このお花?
達「やっぱり知らないよね。まだ全然周知されてないんだな」
-何のこと?
達「1/31って愛妻の日なんだって。花屋さんもへーそうなんですかっていう反応だった」
-おおう……そうなんだ……ありがとう……
達「……あっさりしてますな。嬉しくないの?」
-ううん。すごく嬉しいよ……でも
達「でも?何?」
-うちって毎日そんな感じだから勿体ないなと思って……いいのかな、もらっちゃって?
達「……おくさーん!(がばっと抱きしめる)」



【樋口家編】

涼「(職場でSNSを見ながら)ほう。……ほうほう……ひよこ知ってる?今日は愛妻の日らしいぞ」
-そうなんですか
涼「愛妻家としては見過ごせない日だな」
-いつも十分愛をもらってますから大丈夫ですよ
涼「……反対に愛夫の日はないのかな(と検索を始める)」
-……
涼「……無い。何故だ。夫は愛されなくてもいいのか」
-涼さん、そろそろ帰りましょうか
涼「ひよこ冷たい」
-涼。おまえを愛してるぜ
涼「うっ!(撃ち抜かれる)」



【月村家編】

海「(花屋の店先に駆け込む)……はーよかった、まだお店開いてた!」
-おかえり、海。お疲れ様
海「ただいまおんちゃん。お花、なんか見繕ってくれる?」
-ん?……プレゼント用?
海「そー。おんちゃんの好きな花にしてください」
//ヒロイン、ややあって小ぶりのアレンジメントを海に渡す
海「さすがだな~……はい、これおんちゃんにプレゼントです」
-???
海「今日は愛妻の日なんだって。他の花屋で買う気はしないし、ホントは自分でやれればいいんだけど時間が無くて……ごめんね」
-ううん、いいんだよカイ。ありがとう!
海「喜んでもらえてよかったー」
-そうなんだね。……愛妻の日って妻にお花をプレゼントする日なの?このイベントってもっと広めていいの?
海「……おんちゃん、商人(あきんど)の目になってるよ」


※mariageシリーズはもうちょっと続く予定です。お楽しみに!

# 「mariage-マリアージュVol.3-月村海編」発売記念ショートストーリー

「mariage-マリアージュVol.3-月村海編(CV昼間真昼)」(2017年11月29日発売)
公式サイトはこちら

小学4年生の海、引っ越し直前のお話です(ヒロインは出てきません)
重要なネタバレはありませんが、気になる方はご視聴後にどうぞ!


「スナップ写真とポッキンアイス」

夏休みのある日。
「カイ、いい加減に机の中を片付けなさい!引っ越しのトラックが来るの今度の日曜なのよ?」
台所にはポッキンアイスを取りに来ただけなのに、いきなりかーちゃんに怒られた。
でも俺もちょっとは悪い。
一週間ほど前に『持っていくものをここに入れて』と渡された段ボール箱に未だに何も入れていないんだから。
「あとでやる。今はアイスを食わせてください」
「丁寧に言っても駄目。アイスは片付けのあと!」
「……ふぁーい」
かーちゃんの頭の上にツノのようなものがにょきにょき生えてきたので、俺はアイスを諦めて片付けをすることにした。

部屋に戻り机の引き出しやランドセルやバッグに入っていたものを全部床の上に並べてみる。
文房具、絵の具、書道の道具、鍵盤ハモニカ、リコーダーはガチで要るよね。新しい学校でも使うはず。
その他のもの……俺にとって大事なものはどれだろう?

・4年2組のみんなに書いてもらった寄せ書き→絶対に持っていく
・去年の夏休みに作ったピカピカ泥団子→割れると困るから手で持っていく
・物心ついた頃から集めているセミの抜け殻→持って行きたいけど『捨てろ』って言われてる……どうしよっかなー
・6月の運動会の組別リレーで優勝した時のミニ賞状→絶対に絶対に持っていく
・○文式の宿題だった手付かずの計算プリント→ぎゃっ!?……ヤバイものを発掘してしまった。すぐに捨てなければ!

要るものをダンボール箱に、要らないものをゴミ袋に仕分けしていく。
「あ……こんなの出てきた」
薄いビニール袋に入っていたのは、去年の冬の子ども会で撮ってもらった写真だった。
冬の子ども会はクリスマス会を兼ねている子ども会行事だ。
内容は映画鑑賞会の時もあればボーリング大会の時もあったが、この時は「スライム作り」だった。
(スライムはふにゃふにゃでろでろで作るのも触るのも楽しい。あれ?あの時作ったスライムってどうしたっけ?)

ビニールから取り出した2枚のそれは全体の集合写真とスナップ写真で、俺の目はスナップの方に釘付けになる。
3年生だった俺はでろ~んと伸びたスライムを持って笑っていた。
後ろに偶然写り込んでいるのはあの頃の登校班のリーダーだ。
俺はこの女子を「おんちゃん」と呼んでいた。

新入生でかーちゃんに連れられて初めて集合場所に行った春の朝。
登校班には何人かの年上の女子がいて、うちのかーちゃんはその女子たちに『お姉ちゃんたち、海をよろしくね』と挨拶を始めた。
その中で「おんちゃん」だけが「はい」とハッキリ返事をした。
なので幼い俺は「俺によろしくされてもいい人」=「お姉ちゃん」と覚えた。
おねえちゃん→おねちゃん→おんちゃん、と変えていった呼び方は、この人にしか使わなかった。
そして、その後の俺はちゃんとした名前を覚えてもやっぱりこの人を「おんちゃん」と呼んだ。

やさしくて大好きだったけど今はもう卒業してしまったおんちゃん。
それに俺ももうすぐこの町から引っ越してしまう。
かーちゃんは近いうちにお世話になった町内の家に引っ越しの挨拶に行くらしい。
おんちゃんちのお花屋さんにも行くみたいだ。
俺もお別れをしに行くのかな?
でも何て言えばいいのかわからない。
この写真はどこに入れとけばいいんだろ。
俺はそんなこともわからない。

パンパンに詰め込んだダンボール箱を部屋の隅に移して、台所に報告に行った。
「終わった。かーちゃん、これが出てきたんだけど」
写真を見せると「あ、去年の子ども会のね。もらっとく」と言って、エプロンのポケットに入れてしまった。
「何で?欲しいの?」
「そりゃー我が子の写真だもの。台所の片付け済んだらあとでゆっくり眺めようっと」
「……ふうん」

冷凍庫から取り出したアイスをポッキンし、かーちゃんと分け合う。
その冷たさ甘さを味わいながら考えた。
(つまり……写真はかーちゃんのものになっちゃったワケ?)
(……?)
(…………なんで!?)
モヤモヤする。何でだろう、モヤモヤする!

「顔しかめてる……虫歯だな。引っ越したらすぐに新しい歯医者を探さなきゃ」
アイスをちゅーちゅーしたまま俺が眉間にシワを寄せているので、かーちゃんは勘違いしたみたいだ。
「……ちがう。歯なんか痛くない」
痛いのは……歯じゃない。

「すごく痛むなら仮詰めしに行くけど」
「……ちがうっつーの!うっさいよ」
なおも不機嫌な俺に『反抗期ですかー?』と嬉しげに詰め寄ってきたかーちゃん。
あーもう、すっごくウ・ザ・イ!
なので俺は(セミの抜け殻はやっぱり全部持っていってやる)と心に誓ったのだった。

(了)

# 「私の小鳥-Rosa(ローザ)-」発売記念ショート・ストーリー

「私の小鳥-Rosa(ローザ)-(CV黒井鋼)」(2017年10月25日発売)
公式サイトはこちら

本編が始まる直前、お宝ゲットのためにウォームアップ中のジェローデルのお話。まだ2人は出逢っていません。

「Seul Dieu sait !(神のみぞ知る)」


王宮から私邸へ続く回廊をすれ違う人々に会釈をしながら歩く。
(なんでこうやすやすと入れたものか)
いささか拍子抜けする。

まずパーティー会場への入場そのものが緩かった。
入り口で招待状(偽造)を見せただけですんなりパスしてしまう。
受け答えまで用意周到に準備してきたというのにまるで意味が無かったぞ。
(フランスの外交官補佐という設定が完全に無駄…おお)
結構な人数がいるはずなのに混雑していないのは、サロンから庭まですべてを解放しているせいだ。
形式ばったパーティーではなくかなりフランクで、逆に言うと人が散らばりすぎてお目当ての人間がどこにいるかもわかりにくいという按配。
人だかりが多い場所に見当をつけてようやく国王陛下を見つける。
が、何かが足りない。
何だろう……?と首をひねってすぐに気がついた。
(どうしてロザリオを身につけていないんだ?)

話しかけてさりげなく後ろ手で鎖を切り、落としたところをすり替える……という手段を考えてきたが……水の泡だよ。
呑気に笑う王様をまじまじと見つめる……陛下、ロザリオはどうされたのです?
威厳はあるが親しみやすそうな御仁だ。
噂には聞いていたがこのリヒトブルクという国はちょっと変わっているらしい。
この王様、ヴィルフリート公になってからグッとラフに(いい意味で)なったという。
いやいや、そんな感想を抱いている場合じゃなかった。
おそらくロザリオは私邸にあるのだろう。
先を急ごう。

奥へ奥へと進むと人の気配が急に途絶えた。
流石にというか、当たり前だが、私邸へ続く扉の前には衛兵が2人いた。
まずは第一関門。
何やらニヤついた顔で話をしているが、どうやら夜勤明けに【よからぬ場所】で遊ぶ算段のようだ。
私はゆっくり彼らに近づきにこやかに話しかける。
「ボンソワ、ジュフェデモミュ?(こんばんは、がんばってる?)」
ふたりは「色男が来たぞ」「フランスの客だな」と目配せをし合い、ぎこちない笑顔を向けてきた。
うーん。少しぐらい疑ってくれればいいのにねぇ。

まぁいいか、時間が無いし、と懐からパルファン(香水瓶)を取り出した。
「女とアソブの?コレふらんすの香水。モテルよ。つけてミル?コレをつけたらモウ……!」
と、わざとらしくカクカクと卑猥な腰つきをしてみせる。
「おーメルシーボクー!」と熱り立つ彼らは助平心が勝ちすぎだ。
これをね、こうやって……と鼻の下に塗りつけてやると、あっけなく膝から崩れ落ちてしまった。
その後、ふたりを寝心地の良さそうな植え込みの陰に移動させ、そっと声をかけた。
『ボンニュイ。いい夢を』

さあ行くぞ。
高揚する気持ちを抑え王の私室に続く廊下をひた走る。
私邸の使用人たちもパーティ会場に駆り出されているようで万事好都合。
ドアに手をかけると案の定施錠されていない……カチリ。
第二関門突破。
この瞬間がたまらない。
興奮のあまり達ッてしまいそうだ……愛しいお宝は……どこだ?

あれ。
廊下を駆けてくる音がする……誰かがここにくるのだろうか?
見つかるかどうかは神様だけがご存知だが、勿論捕まるつもりはない。
私はじっと佇み運命の瞬間を待ちわびる。

(了)