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# ツナボニコレクションズ(Tunaboni Collections)公式ブログ

# 【Vol.4心月編・本日発売!】KIRA・KIRAシリーズ:ハロウィーン・ショートストーリー第3弾流星編

KIRA・KIRAシリーズ第4弾心月編(CV:鷹取玲)が発売となりました。
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三夜連続ハロウィーン・ショートストーリーの最後は、第3弾流星編(CV:テトラポット登)をお届けします。

流星ブログSS

KIRA・KIRA_Vol.3流星編(CV:テトラポット登)
「ハロウィーンの策士」

10月は「自称・私のしもべ」である流星がハロウィーン仕様のお料理を振る舞ってくれている。
以前の言葉、「俺の食事であなたの細胞を作る」の実践がまだ続いているのだ。
そんなに頑張らなくていいよ、と申し出たこともあるが一笑に付された。
しもべが主人のために尽力するのは当たり前でしょ、と。
「イヤだったら我慢して食べる必要はないからね。美味しいと思うものだけ食べて」
そうじゃなくて美味しいから我慢できないのに。白状すると最近体重計に乗るのが怖い。

「太ってきた、と思う……」
「そうかな。どれ」
自然な手付きで私の背中を触る流星。その手がじょじょに下がってお尻にいくので、こらこら、そこでストップ、と制止する。
「ん~~……そうでもなくない?服の上からでも触り心地いいのがわかるし」っ……それはもうアウトなのでは?
と、オーブンから調理終了のチャイムが鳴った。
「お、焼けたみたいだな」
流星は弾む足取りでキッチンに移動していく。

その姿を見送りながら考えた。
どうしたら尽くさせずに済むのかな?
もしかして「アレしてコレして、違う、コレじゃない」って威張っちゃう方が流星的には好み?
仕事中はそれに近い指示も出すけど(一応こちらが先輩なので)プライベートでそれをできるかというと……元々そういう性質というわけでもなく。
……うーん難しいな。
「何を悩んでんの。……あちっ……皿に気をつけて、熱々だから」
「うわっ」

耐熱皿の上では丸々一個のかぼちゃを器にしたグラタンがとろけるチーズで蓋をされてグツグツ音を立てている。
「……すごい……ボリューミィ……」
「器ごと食べられるよ。外側を見てみ。一応、目と口を飾り切りにしてみた。ジャック・オ・ランタンに見える?」
「見える見える。器用だね……流石」
そう言うと満足げに笑った。それがなんとも言えずに良い笑顔なのでつい頭をぐりぐりしたくなる。
(そうか!これだ)
おもむろに流星の頭をぐりぐりする。
「流星って本当に何でも上手だよね。すごいなぁ」
「……相変わらずすげー刺さる……たまんねぇな」とじわじわしている流星。
うん、威張るのは無理だけど褒めるのはできるぞ。褒め上手を目指そう。

なんだかんだ言いつつ、ボリューミィで沢山細胞を増やしてくれそうな夕飯を食べ終わる。
「すごく美味しかった。ごちそうさま」
「残すかもしれないと思ってたけど食えちゃったな。俺はもっとイケたかも」
お料理の好きな人は食いしん坊だと言うが、流星もたくさん食べるタイプだ。これも私の2倍は食べていたのだが。
「流星って太らないよね」
「そういえばそうだな。……なあに?まだ太るかどうか気にしてるの?しなくていいのに」
「……気にするよ。たくさん食べても太らないお料理があればいいのに」
そう言うと、お?という顔になる。
「それって俺へのリクエスト?」
「?できるの?」
ふふん、と不敵に笑って「そりゃできるでしょ」と言ってのける。何だ、そう言えばよかったんだ。
「できるなら次からはそれでお願いしてもいい?」
「もっと取引先に言うみたいに言って」
……それ何かのセリフだった気がする。なんだっけ。
「えーと。……『次回からは太らないお料理の製作を貴殿に依頼したく存じ上げます』……?」
「あ、イメージと違った。やっぱ命令して」
「もー!」

あはは、と笑いながら私を抱きしめる流星。
「この身体を、俺が太らせたり痩せさせたりできるの?最高かよ」
「言ってることが怖いよ」
実のところ流星は策士なのだ。実際、私は主人じゃなくて籠の鳥なんだろうな。
しもべのふりをして私を絡めとってしまった男。
こうと決めたら一直線にその目的に向かって走れる男。
「だって、あなた、俺に愛されちゃってるんだもの。しょうがなくない?」
ん?といたずらっぽい目で私の顔を覗き込む。
「しもべを退任して『あなたの管理責任者』になろうかな」
「もうなってる」
「ちょっと違うな。大事にするのは一緒だけど、あなたの意志が反映されなくなるよ?」
「……ますます怖い」
「怖くないよ」
そう言って私の頬にやさしく口づける。

私の髪を撫でる手付きも耳に落とすキスもやさしいのに少し不安だ。
崇拝される器とも思えないのにそういう目で見られたこと。
そして「あなたはそのままでいいの」と言い切られたこと。そんなにいい女扱いされていいの?と思ってしまうのだ。
「私、ホントにこのままでいいのかな」
うん、と首筋にもキスをされる。
「どんなあなたでもいい。このままでもいいし、変わってもいいし」
「……うーん……」
「……なぁ、考え事やめない?いちゃつく時間が無くなるよ」
「流星のこと考えてるのに」
「何それ。殺し文句か」
「……振られたくないんだよね……」
「……ダブルで殺しに来た。コレが計算ならすごい策士……」
計算じゃな、と言いかけた言葉は彼の口の中に吸い込まれる。
そして、それは深い深いキスに変わっていった。

流星と初めて迎えたハロウィーンがもうすぐ終わる。
次もまたその次のハロウィーンも、ずっと流星と一緒に迎えられますように。ハッピーハロウィーン。


(了)

※全作かぼちゃをキーアイテムにしてみました。お楽しみいただけましたら幸いです(かしわ拝)
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# 【Vol.4心月編明日発売!】KIRA・KIRAシリーズ:ハロウィーン・ショートストーリー第2弾壮吾編

明日10/30はKIRA・KIRAシリーズ第4弾心月編(CV:鷹取玲)の発売です。
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三夜連続のハロウィーン・ショートストーリー2つ目は、第2弾壮吾編(CV:久喜大)のお話です。

壮吾SS

KIRA・KIRA_Vol.2壮吾編(CV:久喜大)
「残業ハロウィーン」

今、壮吾先輩は絶賛残業中だ。
F3層(50代以上のユーザー)向けのラインのCMにずっと起用していた女優さんから、契約の休止を求められてしまった。健康上の理由とのことで仕方ないとはいえ、おおよそ組んでいた来期のCMスケジュールが白紙になった。
それで一からプランの組み直しをしているというわけ。

何か手伝えることはないかとうろうろしているのを見咎められる。
「ちょろすけ、俺を待たずに帰っていいよ」
「いえ、私もいつかピンチが来るかもしれないので後学のために」と言うと
「全然ピンチじゃないし。……まぁたまにはこんなこともあるよ」とにやりと笑う。
「ありますか」
「あるね。でもタレントを差し換える場合、イメージに合う人を選抜するのに時間がかかるしコンセプトも変えることがある。CMプランナーに丸投げもできるけど、それだと俺の流儀に反するな」
かっこいい。尊敬する。自分の仕事にプライドがある人の言葉だと思う。

「なぁ、俺、今尊敬された?」
うなずくと、またまたニカッと笑い「よし、褒めてくれたお返しに撫でてやろう」とクシャクシャ頭をかき混ぜられた。
「ていうか、これサビ残になるぞ。……俺のそばにいたいならそう言えばいいだろ」
上目遣いに見つめてくるのがずるい。
現在職場には私たち以外の誰もおりませんが、先輩?残業トークに甘さを混ぜてくるのはいかがなものでしょう。
まだ見つめ合っていたかったけど、どっぷり浸るわけにはいかないのであえて身体を離した。
「……えーと、夕飯買ってきますよ。何がいいですか?」
「おお助かる。何でもいいや。任せる」
ラジャ―! 美味しそうな夕飯を見繕ってまいります。

買い物かごを持ってコンビニ店内をうろつく。
お母さん食堂、美味しいよね……これに白いご飯とサラダは悪くないと思う。
何がいいかな。何でも食べる人だけど、と最後のひとつだったハンバーグに手が伸びた。
人気があるみたいだね、これにしよう。
ふとレジ横を見ると、ハロウィーンパッケージのスナック菓子が山積みされていて、すべて半額の値札が貼られている。
そうか。ハロウィーンももう終わるんだ。
せめて雰囲気だけでも味わってもらおう、と言うことでかぼちゃのプリンを買ってみた。

休憩室に立ち寄って、ご飯とおかずをレンチンする。デミグラのいい匂い。うん、間違いがない。
このドアの向こうに腹ペコの先輩がご飯を待っていると思うと何故か「お母さん的な気分」になってきた。
「おお、ありがとう。美味そう」
破顔する壮吾さんがやけに可愛い。
箸を使ってご飯をかきこんでいる横顔を見ながら(壮吾、美味しいかい?)と心の中で呼びかけてみる。
「……?おまえの分は?」
「いえ、私は帰ってから食べます」
「アレ、帰してもらえると思ってたの?」
「!」
「なぁ、ちょろ知ってるか?残業エッチって会社員の6割が体験してるらしいぞ」
「!?」

驚き固まる私の頬に大きな手が伸びる。ああ、胸元から『大和』の香りがする。私たちの。
(駄目です、駄目、そんなこと、しちゃ駄目、絶対に……………)(……?)
薄く目を開けると身体を折り曲げて笑う壮吾さんの姿があった。
「あっはっはっはっ、おまえ、ホントにちょろいな。まさか目を閉じるとは思わなかった」
「~~~~!」
………ひどい。からかわれた。
「……帰ろうかな」
「怒った?」
「怒ってないです。休憩室の冷蔵庫にデザートがあるので食べてください」
「悪かったよ……ごめん」

ぎゅっと私を抱きしめて「ありがとう。夕飯、美味かった」と囁いてくるのがずるい。
「私が作ったんじゃないですもん」
「いいや、おまえが買ってきたから美味かったの」
抱きしめの角度が変わってまた香りが立ち上る。
『大和』のラストノート。私はこの香りに弱い。とても弱い。
「ちょろ、大好きだ」……おまけに耳元でそんなイイ声出されたら。
「……いいです。ハロウィーンだから、からかわれても」
ああ、やっぱり降参してしまった。

「……そういえばハロウィーンだったか」
思いがけない言葉を聞いた、というように壮吾さんが顔を上げる。
「はい。デザートにかぼちゃのプリンを買ってありますよ。かぼちゃ大丈夫ですか」
「甘いの?」
たぶん、でもそんなに甘すぎる感じじゃなさそう、と首をかしげる私のあごを持ち上げる。
「?」
「だったらこっちの方がいいな」

……ひとしきり口内を舌で舐め回された後、熱い吐息と共に唇が離された。
「………甘かった。ご馳走さま。……美味しいお菓子をもらったからもういたずらはやめとくな?」
「……ですか」
「……あと30分待てる?でもおまえ腹減ってるだろ」
「……かぼちゃプリンもらっていいですか」
「いいけど、それでしのげるの?」
「しのげますけど、まさか、あの、ざんぎょうエ」
「ばーか。さっきのは冗談だ!」
先輩、顔が赤いです。
……ハロウィーンのかぼちゃさん、おかげさまで残業後のデートが決まりました。
ハッピーハロウィーン、ありがとう。

(了)


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# 【Vol.4心月編発売間近!】KIRA・KIRAシリーズ:ハロウィーン・ショートストーリー第1弾司編

KIRA・KIRAシリーズ第4弾心月編(CV:鷹取玲)が10/30に発売されます。
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発売記念に三夜連続で過去3作のキャラのハロウィーン・ショートストーリーをお披露目します!

司SS用

KIRA・KIRA_Vol.1司編(CV:湯町駆)
「東京上空150メートル」

司がハロウィーンにちなんだデートでもしてみようかと提案してきた。
「予定を立てていい? 明日の晩なんかどう?」
「?明日は平日だけど……仮装行列とかはどこも土日で終わってるんじゃない?」と言うと
「そういうガチのイベントじゃなくてぬるーく乗っかろうっていう話。仕事が終わってからでいいの」とウィンクする。
ハロウィーン仕様に飾り付けた街を歩いたりするのかな。まぁ何でもいいな。司と一緒なら何でも楽しめるはず。

終業時間になり、エレベーターで階下に降りる。迎えに来てくれた司が会社のエントランスで手を振っている。
「俺、今ずっとコスプレしてたよ」
「?」
何だろう。特に変わったところはない。いつものスーツだし、と首をかしげると、
「大好きな彼女が来るのを待ちわびてた男のコスプレ」と笑う。
あは、いわゆる地味ハロウィンだね。
会社を出て、ふたりで地下鉄の駅まで歩いた。

「ところで、俺にどこに行くのか聞かないんだね」
「そうだね。どこに行くの?」
「東京の上空150メートルなんだけど。あなた、ああいうのは大丈夫かなぁ……」
えっ。ハラハラする系なのか。まさかバンジージャンプやスカイダイビングだったり……は無いか。東京上空とは……?
地下鉄の暗い窓ガラスにはハテナマークの浮かんだ私の顔が映っている。
すると、こらえきれなくなったように司が吹き出した。
「ぷはっ、そんなに考え込むとは思わなかった。ほら、ここで降りるよ」
降りたホームには「東京タワーはこちら」の案内板があり「ここに行くってこと」と司がネタをばらす。
「こら、人が悪いぞ」
「だってハロウィーンだもの。いたずらしたいじゃん」
ぎゅっと手をつないで、そのまま唇に引き寄せる司。
「ごめんね?……あんまり無防備に俺を信用するからついからかっちゃった」
そりゃそうだよ。信用しきってるもん。口には出さずに手首を返して彼の指を甘噛みした。
「あひゃひゃ、くすぐってぇ」とふにゃふにゃ笑う。
これで伝わって。

東京タワーには毎年恒例のイベントがある。
それは廃墟に見立てた場所で衣装や小物を使って(無料で貸し出す)写真撮影ができる、というもの。
たまたまこの日はファミリーが多かったのか、次から次へと小さな魔女やちびっこ魔法使いがパパやママの前でポーズを取っている。
「みんな可愛いね」
「うん。あなたも仮装してみれば?」
「え、私だけ?」
「俺はもうさっきやったし。待つ男は渾身のコスプレだったから疲れちゃった」しれっとしているなぁ。じゃあ私もパス。

司が今回見せたかったのはプロジェクションマッピングなのだそうだ。
メインデッキの扉を開くと、目の前に夜景とマッピングが映し出すハロウィーンの映像が広がった。
可愛らしいお化けやコウモリ、かぼちゃたちが、窓や床を動き回っている。その動きがびっくりするほど早い。
「平日の方がじっくり見られると思ったんだよね」
確かに混雑していると夜景も映像も眺めるどころじゃないだろうな。なるほどこれは正解だ。
「夜景も綺麗だね」
「気に入った?」
うん、と肩を寄せる。
司と出逢ってからいつでも何をしても満たされているよ。
「あ、今伝わった」
「ホント?」
うん、めっちゃわかった、と私の肩を抱く司。
「俺も同じ気持ち……あー幸せ」
伝わってた。
ふたりでいれば地上でも東京上空150メートルでもいつも幸せでいられる。
ふいに小さなカボチャがそばにやってきて、それがふふふと笑ったように見えた。


(了)
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